日本のバブルってなんで崩壊したの?
というか、バブル経済ってどうして起きるの?
社会の授業で習ったけどよくわかんなかったっす、、、
さてこんにちわ。趣味で社会派ブロガーやりたいレイスケ係長です。
突然ですが、日本のバブル(1985年〜93年くらい)が崩壊した原因ってなんなのか説明できます?ぼくは出来ません。
プラザ合意?円高?公定歩合?失われた20年?
は?
日本語でおk状態でした。この間まではね。
なんとなく知ってる人、全然知らんわって人もちょっとここで一緒に考えてみましょう。
- 日本のバブル景気とはなんなのか
- 経緯をざっくりと(プラザ合意とか大蔵省の3施策とか)
- 崩壊した原因とか流れを紹介
こんな感じです。
もっと詳しくわかったらちょいちょいアップデートしておくよ!
出来るだけ簡単な言葉で書くつもりなので、幼稚な表現等ご容赦ください。
それではスタート!
バブル景気ってなんなのか、わかりやすく一言で言うと
池上さんはバブルについて、次のように定義しています。
バブルについてはいろいろな定義があると思いますが、私はこう定義します。
池上 彰. 池上彰の世界から見る平成史 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.462-464). Kindle 版.
「モノの価値がその実力を超えて上昇することに伴う過熱景気」。
んーっと、、つまり、どういうことっすか??
ぼくなりに言います。
バブル状態になると、本当の価値に関係なくどんどん勝手に上がっていく。
不動産などの時価によって値段が変わる資産の需要が高まると、本来の価値を超えてどこまでも上昇していくんですね。
みんなが欲しがればモノの価格は上がる。それが異常な数値にまで価値が跳ね上がるのがバブルということでしょうか。
ちなみに物価が上がるっていうけど、「インフレ」とは何が違うの?
なんとなく物価が上がるインフレ(=インフレーション)と似てる気がしますが、一般的な物価が上がるインフレに対して、土地や株価などの資産の価値が異常に上がるのがバブルと思っています。
- 資産価格が本当の価値以上に上がりまくってる状態をバブル。
- 物価が高くなってお金の価値が下がっている状態なのがインフレ。
こんな感じでまとめられるかと。たぶん合ってるはず。
バブル崩壊をわかりやすくざっくりとまとめた
超簡単にざっくり崩壊までの経過を書くと次のとおりになります。
G5により、ドル安とするための合意を締結。ニューヨークのプラザホテルで行われたよ!
円高ドル安となったため、日本の輸出産業大打撃。公定歩合引き下げによる融資の活性化を行う。
金利が下がったため、みんなが金を借り土地を買う。
みんなが土地を欲しがるから価格がどんどん上昇する。
NTT株も発売され、株で儲けられると話題に。
上がりすぎた地価を抑えるため、大蔵省の施策により、一気に大暴落。
これによりバブルが崩壊し、不良債権問題が発生、失われた20年へ
大まかな流れを把握したら、もうちょっと細かく行ってみよう!
よ、よし、、まだ着いていけるぜ。
バブル崩壊をわかりやすく:プラザ合意前(バブルの準備)
ドル高日本の輸出産業が好調
バブル前の日本は輸出産業がめっちゃ好調。日本車ウエーいの時代です。
輸出が好調になるためには、自国の通貨が安いとめっちゃ有利です。
えっ、なんでですか?
1ドル120円と100円なら100円が円高です。
- 1ドルのお菓子を100円で買う
- 1ドルのお菓子を120円で買う
どちらが円の価値が高いかと言ったら、100円で済む方だよね。
少ないお金で1ドル買える=価値が高いので1ドル換算の金額が低い方が円高になるよ!
ってことなので、1ドルあたりの円が高い方が円の価値が低く、円安ってことになります。
円安になるとモノを売った時(輸出)の日本のお金が増えます。
ちょっと混乱しやすいですが、円の価値が高いのか安いのかで判断しましょう。
1万ドルの車を売ると100万円(円高)入ってくるか、120万円(円安)入ってくるかということになるので、円安の方が当然儲かることになりますよね。
バブル前は円安だったので、日本の輸出はどんどん伸びていき、アメリカの産業を圧迫していくわけです。
売れば売るほど儲かるのでどんどん作ってどんどん売ると・・・
アメリカはこの状況に困り、自国の産業を守るため、ドルを安くしたいと考えます。
そしてドルの価格を下げるため、主要な先進国にお願いをすることになります。
1985年9月22日 G5によるプラザ合意
こうして行われたのが、1985年のプラザ合意です。教科書にも載ってた記憶。
世界通貨であるドルが危機に陥ると大変なので、先進国としても自由な貿易を守るため、ドル安路線に強調するわけです。
1925年に起きた世界恐慌もアメリカからスタートしましたよね。その後の戦争につながる大恐慌でした。
アメリカが金融危機になると世界がやばいからみんなで協力しようぜ!となるのですね。
アメリカのニューヨークにあるプラザホテルにて、G5(グループオブ5)が集まり合意が成立しました。
これによりアメリカドルの価格が下がり、日本の円の価値が上がりました。(つまり円高になった。)
合意発表の翌日から24時間後には1ドル235円から約20円ほど下がり、1年後には150円台まで下がったそうです。
車1台で1万ドルだとしたら、1台売ったら235万円だったのが150万円まで落ちるってことですか・・・
ここまで一気に下がると日本の輸出業界は超大打撃です。そりゃそーだ、えげつねえ・・・、
バブル崩壊をわかりやすく:プラザ合意後(バブル突入)
日本の輸出業界が大打撃を受ける
これまで1ドル235円だったのがわずか1年で150円へ。超円高がやってきた。
自分の給料が1年後に4割カットもされるとか怖くね?
ここまで急に下落したら政府が手を出さないとヤバいわけです。
企業に金を回すため、公定歩合を下げる
そこで国は経済対策として、公定歩合を下げることにしました。
具体的に何をしたか。
日銀(中央銀行)が銀行に金を貸す金利を下げることで、銀行も企業に融資をしやすくするわけです。
景気対策にはいろいろなやり方がありますが、この時、日本銀行は5回にわたって公定歩合(当時の基準金利)を引き下げました。公定歩合を引き下げることによって世の中の金利を下げ、お金を借りやすくし、企業に借りてもらおうと考えたのです。5%だった公定歩合が1987年には2・5%になりました。これは戦後最低の公定歩合でした。
池上 彰. 池上彰の世界から見る平成史 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.490-494). Kindle 版.
史上最高に金を借りやすくなった日本国内。超安い金利で金を借りたらみんながやることは・・・・
バブル崩壊をわかりやすく:国内バブルでウハウハ状態(バブル真っ只中)
企業は借りた金で土地を買うようになる
銀行からお金を超借りやすくなりました!そんな日本で企業は何を始めたか。
そうです。みんな土地を買い出しました。
なんで金あると土地を買い出すんすか?
日本の土地は狭く少ないため、土地伝説がありました。土地はみんなが欲しがり、土地の価格が下がることは2000%ない。超安定資産。
この神話にみんなが殺到し、どんどん値段が釣り上がっていったのです。
当時土地の価格が上がりまくり、マンションも高騰し、億ションという言葉が誕生したそうです。
株の流行
土地神話の他にもう一つ。
1985年にNTTが民営化され、株が発売され発売後すぐ高騰したことで、みんなが株ってやべえ!!ってなり、これも超流行したそうです。
NTT株が1986年2月に発売され、最初は160万円で数ヶ月後には318万円まで高騰したそうです。
ちなみにこれは史上最高額。
株にみんなが投資すると当然企業は潤い、株価も上昇し、会社が調子良くなると従業員もみんな潤ってwin-win。
こうして株も無限ループに突入していきます。
今のビットコインくらいすごい値動きですね。
ビットコインも1時期1BTC700万くらいまで上がりましたが、今日時点で540万円くらいになっています。
Bitcoin僕も買おうかな、、、
みんなが土地を買うから価値がどんどん上がる
みんなが欲しがると際限ななく価値が上がっていくので、売って買ってまた売ってをひたすら繰り返すとどんどん儲けることが出来たんですね。
ぼくも土地転がしという言葉を聞いたこともあります。
漫画GTOの中でも金を稼ぐ手段として出てきたの覚えています。
土地の価値が上がるから担保に金を借り、また土地を買うの無限ループって今考えると必ず売れるわけでもないのに今以上の値段が必ずつくって確信できる時代って恐ろしいですよね。
正気の沙汰じゃねえ、、、。
バブル崩壊をわかりやすく:国の規制開始(崩壊のお知らせ)
その後、際限がない土地価格の上がりっぷりに、ついに国の手が入ります。
大蔵省が実施した施策は主に次の3つ。
そしてこの3つを一気に行ったため、急激にバブルを潰してしまったと言われてます。
もっとゆっくりだったら、ゆっくりバブルを終わらせることが出来たのかもしれない、そしたら日本の現在も変わったのかもしれない。
規制1 総量規制(1990年3月27日大蔵省銀行局長通知)
国から加熱する投資を抑えるため、大蔵省(今の財務省)から金融機関へ行政指導が出されました。
- 不動産向け融資を全体の融資の伸び率以下に抑えること
- 不動産業へ融資した場合の報告を求めること
要するに、不動産関係に金を貸すなってことですね。これで一気に銀行は貸さなくなったそうな。
ちなみに当時の大蔵大臣はのちの首相:橋本龍太郎でした。
指導なのにそこまで効果あるの?行政指導ってなに?従う必要あるの?
行政指導は面倒な手続きが必要な法律と違って行政からの指導(要請・お願い的な)なので、強制力はないんだよね。
そして指導に従わないことを理由に不利益的な取り扱いもしてはいけないことになっています。(行政手続法第32条)
が、日本人はお上の言葉に従い安い体質なんですよね。国のやったことが訳わからなくてもデモなんかの反対運動なんてまずあり得ない。
大蔵省からそんな指導が来たらみんな従う訳です。
規制2:地価税の導入(1993年5月法律)
次に国は、値上がりしまくる土地に対して新しい税金をかけることとしました。
新たな税金かけて、土地を買う動きを抑えればいいのでは!!
その名も「地価税」という税金です。
土地の価格が超アップすると、みんなの資産格差・地上げ屋出現とかの社会的混乱・公共事業費が増えるといった弊害が出てきます。
これらを防ぐために出てきた税金は一体どんな税金か。
税金がかかれば土地を所有したいという人は減るだろうということなのかしら。
取れるところから税金を取る。それ自体はいいんじゃないだろうかと個人的には思います。
ちなみにこの税金は平成10年に当分の間課税されないこととなったので現在は取られていないそうです。
規制3:公定歩合引き上げ
さらに日本銀行が民間銀行にお金を貸すときの金利を上げました。
バブル前には下げて、今度は一気にアップするんですか、、、
そそ。バブル前に下げた公定歩合を今度は上げました。
これをやると銀行が民間企業とかに金を貸す時も金利が上がるので、みんながお金を借りにくくなります。
そして金利が高いと当然借りる人は減る。
2.5パーセントからMAX6パーセントまで上がったそうです。
5000万円借りても250万円で良かったのに、600万円払わないとダメになったら借りる人減りますよね。
金を借りる人が減り、結果土地の価格は大暴落。だって土地買う金借りるの高くなったんだもん。儲け低くなったらやんないよね。
借りた金を返せず不良債権問題が出てくる
バブル崩壊をわかりやすく解説:最後にまとめ
最後にもう一度、バブル崩壊の流れをめっちゃざっくりまとめると、
- G5によるプラザ合意で円高ドル安へ
- 輸出大打撃のため公定歩合引き下げ
- 金利低下によりみんなが土地を買う
- 土地価格超高騰のため国の規制
- 金利アップ・地価税金・行政指導の3規制により地価大暴落
- 一気にバブル崩壊へ
この辺り抑えていれば大体わかったも同然で良いかと。
こういう歴史の教訓を知らないと同じ間違いを繰り返すのが人間だと思う。
と言うわけで今回は日本のバブル崩壊について書いてみました。
ぼくのブログでは、歴史・現代史・読んだ本レビュー・kindleやオーディブルの読書に関する話をしていくので、
社会科記事はこれから増量していくよ!
以上!!またねっ!!
コメント