【Anotherの感想】”死者”は一体誰?綾辻行人の学園ホラー小説

「ミサキって知ってるか。三年三組のミサキ。」

「ミサキ・・・人の名前?」

「そいつさ、一年のときからずっとみんなの人気者だったんだ。

学力優秀スポーツ万能、絵を書かせてもうまいし音楽の才能もある。

その上容姿端麗、男だったら眉目秀麗だな。いずれにせよ非の打ち所のないようなやつで。

ところが三年に上がってクラス替えで三組になったそのミサキが、急に死んでしまったのさ。

突然そんな悲報を聞いて同級生たちはみんな、ものすごいショックを受けた。

そんな中で誰かが云い出したんだ。ミサキは死んでなんかいない、今もほら、ここにいるじゃないか、って。

ミサキが使っていた机を指差して、ほらミサキはそこにいる、ちゃんといる、ミサキは生きてそこにいるよって。

するとその言葉に賛同する生徒が次々に現れた。

ほんとだミサキは死んじゃいない、生きている、今もそこにいる。

クラスではその後もずっと、それが続けられることになったんだ。

クラス全員がその後も一貫して「ミサキは生きている」というふりをしつづけることにしたのさ。

先生も全面的に協力したっていう。クラスの一員として今もちゃんと生きている。

これからもみんな一緒に頑張って、みんないっしょに卒業しようじゃないかってね。

卒業式のあと、教室で撮った記念写真があったらしいのさ。

後日できあがってきたその写真を見て、みんがは気づいた。

クラス全員のその集合写真の隅っこに、実際にはいるはずのないミサキの姿が写っていたってさ。」

「Another」綾辻行人より

( ゚∀゚)・∵. はい、みなさんこんにちわ、読書好き れいすけ(@reisuke_0429)です。

冒頭からいきなり長文の引用サーセン。お疲れさまでした。

突然ですが、皆さんは【Another】って小説知ってますか?

そう、新本格ミステリーで有名な綾辻行人が書く学園ホラー・ミステリ・サスペンス系小説です。
気づいたらクラスに一人増えているアレです。

アニメ・実写化もされている名作なので知ってる人も多いハズ。

この記事では下記の人に向けて、感想やあらすじなどを書きますので、僕と共有しましょう。

この記事を読んで欲しい人
  • ホラー・ミステリー・サスペンス好きな人
  • Anotherのあらすじ(ネタバレなし)が知りたい人
  • Anotherを読んだ感想を共有したい人
  • Anotherのアニメが見たい人

上記の人向けに書きますので、気になった人はゆっくりしていってください( ゚∀゚)

まだ読んでいない人はサクッと買って読みましょう!( ´Д`)<鳴チャン・・ハアハア

Anotherシリーズのまとめは書きをどうぞ。

この記事を書いている"ぼく"のこと

年間100冊程度読書してる雑魚い読書家です。
小説(ミステリ多め)・新書(歴史系多め)・KindleUnlimited好きで、知識のおすそ分けしたく、ブログ書いていますので他の記事も読んでくれると嬉しいです。( ゚∀゚)

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( ゚∀゚)つ「も・く・じ」

【Another】"死者"は一体誰?綾辻行人の学園ホラー小説

Anotherは新本格ミステリの代表作【十角館の殺人】で超有名な綾辻行人のホラー小説です。

Anotherとは、どんな話・・?

26年前、夜見山北中学で人気者である「ミサキ」が死んだ。

その後受け入れられないクラスメイトは「ミサキ」を「いるもの」として扱い、一緒に卒業を迎えます。

その後、三年三組にはある【現象】が起き出します。

4月の新学期を迎えた際、机が1つ足りない、つまり生徒が1人予定より増える(死者が紛れ込む)という怪現象が発生します。

そしてこの現象が発生した「ある年」は、毎月クラスの関係者が1人以上死ぬという「災厄」が降りかかります。

この現象を防ぐには、1人を「いないもの」として徹底的に存在を無視することだった。

夜見山北中学に降りかかる災厄。半信半疑なクラスメイト達だったけど、毎月誰かが死んでいく。

  • 防ぎようのない現象による緊張感のあるホラー
  • 死者は一体誰なのか?というサスペンス・ミステリ要素

これらを兼ね備えた傑作だと僕は思います。

綾辻行人の作品って社会へのメッセージとか関係なくて、100%楽しめる素晴らしい作品だと思います。

Anotherざっくりあらすじ・登場人物紹介

さてさて、Anotherの話に入っていきましょう。まずはあらすじからどうぞ。

Anotherのザクッとあらすじ

夜見山北中学三年三組に転向してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた!この”世界では”いったい何が起きているのか!?いまだかつてない恐怖と謎が読者を魅了する。銘酒・綾辻行人の新たな代表作となった長編本格ホラー。

Another 上巻 裏表紙より

Anotherの登場人物

続いて登場人物紹介です。

見崎鳴(ミサキ・メイ)

物語のヒロイン ミサキメイ。

謎めいた雰囲気を醸し出す、眼帯をつけたオッドアイの美少女。今年度の「いないもの」を務める・・・。

メイちゃん

私の左目はね、見えないものが見えるの。それは"死"・・・。

榊原恒一(サカキバラ・コウイチ)

家の都合で新学期から夜見山北中学3年3組に転入してきた榊原恒一。夜見山には初めて訪れる・・・。

コウイチ

え?なんでクラスのみんなミサキを無視してんの?

三年三組の皆さん

三年三組の皆さん

あの災厄ってマジらしいぞ・・・。
見崎には悪いけど「いないもの」として扱わないと不味いぞ・・・。

【Anotherの感想】面白ポイント3選

Anotherは【災厄】の設定がめっちゃ面白い

「ミサキって知ってるか。三年三組のミサキ。」
「そいつさ、一年のときからずっとみんなの人気者だったんだ。ところが三年に上がってクラス替えで三組になったそのミサキが、急に死んでしまったのさ。そんな中で誰かが云い出したんだ。ミサキは死んでなんかいない、今もほら、ここにいるじゃないか、って。ほんとだミサキは死んじゃいない、生きている、今もそこにいる。クラスではその後もずっと、それが続けられることになったんだ。」

Another より

26年前、クラスの超人気者「ミサキ」が不幸な死を遂げました。

でもミサキの「死」を受けられなかったクラスメイトは、

誰か

ミサキは死んでなんかいない、今もほら、ここにいるじゃないか!

クラスメイト

ほんとだミサキは死んじゃいない、生きている、今もそこにいる。

普通に考えればとても美談なんですけどね。

クラスではミサキが「いるもの」として、話しかけたりしだします。

先生も一緒になって徹底的に「いるもの」を演じ、一緒に卒業するんだ!ルートで行くんですよ。

そして卒業式のあと、撮った写真を後日見ると、そこには本当はいないはずのミサキが端っこで笑っていた・・・。

そして次の年から夜見山北中三年三組に、ある災厄が起きます。

新年度を迎え、クラス全員が席につくと、なぜか1人分の席が足りないのです。

誰かが1人増えている、そして誰が増えているのかはわからない。

そしてこの現象が起きた年度は、毎月1人以上三年三組の関係者が死ぬというのです。

誰が死ぬかわからない、死に近づいてしまったクラス。

これを防ぐ対策がたった一つだけある。それが・・・

クラスの一人を「いないもの」として扱い、増えてしまったクラスの人数をもとに戻すこと。

緊張感がめっちゃあって超ドキドキします。これは楽しい。

綾辻行人らしい見事な叙述トリックに引っかかります。

この本のメインとなる謎がやっぱり「く増えた死者は誰だ?」というところなんです。

これが推理小説の犯人当てに似ていて、というか同じで、ミステリ要素なんですよね。

小説を読みながら犯人(死者)を探していくことになりますが、

人って知らずしらずのうちに脳内で勝手に先入観を持って読んでしまうから、
予想もしていない人が犯人(死者)で、騙されたあああってなるんですw

多分99%ひっかかるんじゃないかなと思うレベルですw

綾辻作品の叙述トリックはマジで神様級なので、普通に読んでると知らずのうちに叙述トリックにハマってるんです。

大抵気づくのは終盤に犯人がわかった瞬間。えっ!!!あれ!!?ってね。

僕は「十角館の殺人」、「迷路館の殺人」でもやられたんですけど、ここでも見事に引っかかりました。

みんなに叙述トリックにハマって欲しいですし、綾辻ワールドに浸かって欲しいと思います。

Anotherのアニメはクオリティ高い

Anotherはアニメ化されていて、You Tubeで全話見れるっぽいです。

僕はアニメ全然詳しくないですが、素人目に絵もキレイでクオリティ高いです。

やっぱり音が入ると怖さ・不気味さが加速しますね。そして三神先生は美人、メイちゃん可愛い。

個人的には夜中にイヤホン装着で見ることを推奨します。不気味さ倍増です。

実写化(山崎賢人、前田愛主演)もされているので、実写好きはU-NEXTがいいと思われ。

アニメはYou Tubeでも見れるので。無料期間使って見てみるのも良きです。



続編もぜひ読みたい

Anotherには続編があります。本編がめっちゃ面白かったので気になるところ。

ぼくもこれから読むので、あとで感想記事書きます( ゚∀゚)・∵.多分

Anotherの外伝的作品。

読んだんですが、Another2001のための外伝的作品でした。

正直面白い!!ってわけじゃないけど読む必要はあるかと思われ。

Anotherの続編。3年後の世界。2020年9月に出たよ( ゚∀゚)!

書評は下記からどうぞ。

めっちゃ分厚くて作者曰く通称「鈍器」です。殺意がないときに買いましょう。

おじさん

表紙の鳴ちゃん可愛いですね・・オッドアイは至高!!

最後に・・

学園モノってあまり好きではなかったんですが、Anotherは面白かった。

ホラー・ミステリがうまく絡まって雰囲気がなんともいえない不気味さがたまらなかったです。

シリーズ全部読むべきですね!

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この記事を書いた人

読書とゲーム(主にスプラ3)をこよなく愛する30代男子。
特に人生に目標ないので、とりあえず1000冊読むまで本を読み続けてみるので応援よろしくおねがいします。

好きな読書ジャンル
・歴史、哲学、社会系
・小説(ハリーポッター・ミステリ系)
好きなゲーム
・ゼルダの伝説シリーズ
・スプラトゥーン3
・マリオ全般

コメント

コメント一覧 (2件)

    • コメントありがとうございます!遅れながら、拝見いたしました。
      推敲って知ってますよ!カッコのままの空白ありました??
      もう一度確認してみたいと思います。ご指摘ありがとうございます1

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( ゚∀゚)つ「も・く・じ」